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病院通信2022年01月号 おいしくて体に優しい食事を提案「栄養管理のプロ・管理栄養士」

2021.12.28

病院の管理栄養士は、けがをした人や病気になった人の療養のために必要な栄養管理を行っており、国家資格が必要な職種です。市民病院の栄養室には、5人の管理栄養士が所属。患者さんへの栄養指導や、病院食の献立作りを行っています。

患者さんに合わせた指導

糖尿病、心疾患、胃がん、腎臓疾患…。これらの病気にかかってしまったら、食事改善や栄養管理が必要です。医師にそれらが必要と判断された患者さんは、管理栄養士に相談し、食事改善の提案などの栄養指導を受けることができます。「糖尿病の方の相談を受けることが多い。まずは患者さんの家庭の様子や生活習慣などの状況をしっかり聞くことで、継続しやすい食事改善の方法などを提案できるようにしている」と話してくれたのは、栄養室の勝野裕子主任と石田繁範副主任です。患者さんの性格や背景を把握し、栄養管理の必要性や合併症のリスクを具体的に伝えるなどして、栄養状態の改善につなげています。

おいしく食べてもらうために

栄養指導と同じく大切な仕事が、病院食の献立作りです。「塩分量などを基準内にすると、患者さんに『味が薄い』と言われることが多い。栄養価が高い食事でも、食べてもらわないと意味がないので、だしを濃いめにとったり、うま味調味料を使ったりして少しでもおいしくなるようにしている」と石田副主任は語ります。

病棟や地域でも活躍

近年は「病棟や地域でも活躍できる管理栄養士」を目指して取り組んでいます。医師や看護師、薬剤師など多職種が参加する栄養サポートチーム(NST)のメンバーとして活動。入院患者さんに合わせた食事提供や栄養補助食品の情報提供を行ったり、民間も含めた地域の介護・医療関係者が意見交換する会議に参加したりしています。勝野主任は「できるだけ病棟の入院患者さんや地域の取り組みに関わることが大切」と考えています。

患者さんの健康のために

「作った献立を自分で料理してみると、改善点が見つかることがある。患者さんの立場になって考えることをこれからも大事にしていきたい」と石田副主任は語ります。勝野主任は「高齢者は食が細くなり、口から食べるのがつらい方も多いけど、やっぱり自分の口で食べてほしいので、工夫して指導している。患者さんから『言われたとおり食事改善して良かった』と言われるとやりがいを感じる」と笑顔で教えてくれました。患者さんの健康のために、日々、改善や工夫を積み重ねています。

市民病院のいま(広報にしお 2022年01月号)