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病院通信2020年04月号 院内デイケアでいきいきとした入院生活を
2020.04.15
認知症サポートチームが入院生活をサポート
現在、認知症を持つ高齢者は65際以上の人口の15%超といわれています。認知症を持つ患者さんは入院すると、治療や環境の変化で症状が悪化したり、身体的な疾患は治っても生活の質が低下したりすることがあります。市民病院では医師をはじめ看護師、公認心理師などで構成する「認知症サポートチーム」が約40~50人の認知症を持つ入院患者さんの療養生活をサポートしています。
院内デイケアで患者さんの表情が変わった
サポートチームの主な活動の一つは院内デイケアです。病院内で行うデイサービスのようなもので、入院中、数時間でもベッドを離れて合唱や体操など、治療を忘れて楽しい時間を過ごしてもらおうという取り組み。病院を治療だけでなく生活の場と捉え、認証症を持つ患者さんの体と生活機能の保持・向上のため、平成28年から実施しています。チームのメンバーである市川基子さんは、立ち上げから携わる院内デイケアの中心的存在。「入院中の患者さんは治療以外の時間にやることがなく、余計に認知症が悪化することがあり、退院後が心配。入院中の悪化を防ぎ、入院生活をいきいきと過ごしてほしい」。チームはミーティングを重ね、デイケアの内容を充実させています。入院患者さんも同世代で集まり交流できることが楽しいようで、毎日いきいきとした表情で参加しているそうです。
現在、市民病院では院内デイケアを週2回実施。週2回実施する一般病棟は少なく、患者さんの退院後の施設のスタッフが事前に見学するなど、院外からも好評です。「院内デイケアを毎日できるのが理想。人手不足など課題は多いが、患者さんの生活リズムが良くなり、無駄な薬も減らせる」。ただ病気を治すだけではない治療にも市民病院は力を入れていきます。