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病院通信2021年04月号 対策が肝心「花粉症に注意」

2021.03.29

毎年、多くの人が苦しむ花粉症。自然豊かな西尾市では、1年を通してさまざまな植物の花粉が飛散するため、季節を問わず対策が必要です。新型コロナウイルス感染症と似た症状も多いこともあり、花粉症の知識を深めることが大切です。市民病院耳鼻咽喉科の田中宏明医師に花粉症の知識や対策を聞きました。

季節を問わず注意

春先は花粉症に苦しむ方が多くいます。花粉症とはアレルギー性鼻炎の一つで、鼻から吸い込まれた花粉が鼻粘膜でアレルギー反応(通常は無害な物質に対して免疫が異常な反応をすること)を起こし、くしゃみ、透明な鼻水、鼻づまりなどの症状が現れます。西尾市ではスギ花粉症だけでなく、イネ科の植物の花粉症の方も多いため、梅雨明けまで注意が必要です。

症状を抑えることが大切

花粉症の症状は、新型コロナウイルス感染症と似ています。新型コロナウイルス感染症と誤解されないためにも、次の①~⑥を実践し、花粉症の症状を抑えることが大切です。

①マスクを着用する
②自動車のエアコンフィルターを花粉対応のものにする
③空気清浄機を玄関に置いて、花粉を家の入口で減らす
④花粉が付着しにくい、滑りやすい生地の衣服を着る
⑤寝具や寝間着の洗濯は、室内干しや乾燥機を使用する
⑥医療機関にかかり、処方された抗ヒスタミン薬などの飲み薬やステロイドを含む鼻スプレーを利用する


※緑内障や前立腺肥大症と診断されている方は、抗ヒスタミン薬を飲んでいいか主治医に確認してください。抗ヒスタミン薬は種類によって眠気を感じることがあります。自動車の運転などには注意が必要です。

花粉症と風邪の違い

花粉症はくしゃみ、透明な鼻水、鼻づまりなどのアレルギー性鼻炎の代表的症状の他に、軽いのどの痛みを感じることがあります。風邪だと誤解して市販の風邪薬を飲み、痛みを抑えてしまうことがあるようです。風邪薬を長期間飲むことは、おすすめできません。通常の風邪は薬を2週間飲み続ければ、症状は軽減または治癒します。2週間以上風邪のような症状があるときは、アレルギー反応による鼻炎やのどの炎症を疑い、耳鼻咽喉科を受診してください。アレルギー性鼻炎は、毎年同じ季節に発症します。毎年同じ時期に風邪をひいている場合、実はアレルギー性鼻炎やアレルギー性ののどの炎症かもしれないため、カレンダーに風邪の症状を感じた日を記録しておくと良いでしょう。辛い症状が続く場合は、医療機関を受診してみてください。

市民病院のいま(広報にしお 2021年04月号)