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病院通信2021年07月号 専門知識を生かして医療の安全・安心に貢献「臨床工学士」

2021.06.28

臨床工学技士は、国家資格が必要な専門職です。医療機器の点検や管理を行うほか、医師の指示の下での人工呼吸器の操作、さらには手術中の機器操作の補助など、幅広い業務を担当しています。

医療機器の専門家

人工呼吸器や麻酔器、輸血ポンプ…。市民病院では、何百種類もの医療機器が、日々患者さんの治療のために使われています。それらの管理・点検を行うのが、臨床工学技士です。市民病院の臨床工学室には、現在、5人の臨床工学技士が所属しています。「救急外来や手術などで使われ る機器に不具合が出ないように、事前の点検を入念に行っている」と語ってくれたのは、臨床工学室副室長の河合紀幸技士です。患者さんの命に関わる機器の不具合を防ごうと、日々の仕事に責任感を持って向き合っています。

幅広い役割を担う

機器の管理・点検だけが臨床工学技士の仕事ではありません。医師の指示の下、人工呼吸器や血液浄化装置の操作を行ったり、手術中にレントゲン撮影装置を操作したりと、幅広い役割を担っています。「機器の専門家である臨床工学技士が手術に携わることで、医師の負担を軽減でき、手術の安全性が高まる」と河合技士。他の業務の都合上、参加できないこともありますが、外科医師から「常に参加してほしい」と要望されたこともあり、河合技士は「もっと手術に参加できるようにしたい」と語ります。

患者さんに寄り添う

市民病院で20年近く勤務している河合技士には、忘れられない出来事があります。以前、末期がんの患者さんが入院していたとき、医師や看護師は忙しく、なかなか病室を訪れることができませんでした。「患者さんとその家族が不安を募らせていた。少しでも力になればと、時間があれば病室に顔を出して話を聞きに行ったら、後日、家族の方に『神様に見えた』と言われた。治療ができなくても、患者さんや家族のためにできることがあるんだと分かった」。臨床工学技士の強みの一つであるフットワークの良さを生かして、これからも患者さんに寄り添っていきたいと河合技士は考えています。

医師・看護師を支える

「西尾市民病院には、スタッフ全員が家族のような、温かい雰囲気がある。臨床工学技士は、医師や看護師との連携が不可欠だけど、とても仕事がやりやすい」と語る河合技士。専門知識を生かして医師・看護師を支え、医療の安全・安心に貢献し続けます。

市民病院のいま(広報にしお 2021年07月号)