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病院通信2021年11月号 入院中や退院後の不安に寄り添う「医療ソーシャルワーカー」

2021.10.29

けがや病気で入院することになったとき、身体面や経済面で入院中や退院後の生活が不安な方が多くいます。そんな患者さんや家族に寄り添い、支援するのが「医療ソーシャルワーカー」です。

医療ソーシャルワーカーとは

医療機関で働く社会福祉士資格や精神保健福祉資格の取得者は「医療ソーシャルワーカー」と呼ばれています。市民病院では、患者支援室に4人のソーシャルワーカーが所属。8人の看護師とともに、患者さんの入院中や退院後の生活を支援しています

関係機関と連携

「入院してきた患者さんや家族は、退院後も今までと同じような生活ができるかどうか、不安に感じていることが多い。より良い支援ができるように患者さんや家族の希望をよく聞き、分かりやすく説明することを心掛けている」と語るのは、患者支援室に所属する各務雅基主任です。社会福祉士資格を持つ各務主任は、約20年に渡って多くの患者さんとその家族を支援してきました。

患者さんが入院中や退院後の生活を安心して送れるようにするため、医療ソーシャルワーカーは病院の内外を問わず、多くの関係者と連携して支援します。例えば、介護が必要な高齢者が入院する場合、担当のケアマネージャーと情報を共有し、なるべく普段どおりに生活できるようにします。また、退院後に介護施設などへの入所を希望する患者さんがいた場合、スムーズに利用できるように調整します。

患者さんが治療費や生活費などに不安を抱えている場合は、専門知識を生かしてさまざまな制度の活用を提案し、経済的負担を軽減しています。しかし「最近は一人暮らしの方が増えている。若い世代の方は利用できる制度が少なく、どうしたらいいのか困ることもある」という課題もあるそうです。

退院後のより良い生活のために

現在は4人の医療ソーシャルワーカーで年間約5000件の支援をこなしています。各務主任は、「患者さんが退院した後、ケアマネージャーから『あの患者さん、元気に生活してるよ』と聞くと、うまく支援できて良かったなとやりがいを感じる」と笑顔をこぼします。退院後にスムーズに生活してもらいたいという気持ちを胸に、今日も患者さんと家族に寄り添っています。

市民病院のいま(広報にしお 2021年11月号)