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病院通信2022年03月号 [特集]西尾市民病院の禰宜田院長から地域の皆さんへお願い
2022.03.01
過度な受診・通院・健診控えは危険です。コロナ禍でも必要な医療は受けてください。
感染拡大防止に伴うマイナス面が発生。
我が国では、2020年1月以来、2年に亘りコロナ禍にあります。2021年12月現在、新規感染者数が低い数字で推移し、少し安心したのも束の間、新たな変異株であるオミクロン株が検出され、今後の展開が懸念されています。
こうしたなか、私たちの生活は大きく変貌しました。不要不急の外出や移動の自粛、働き方や学び方の変更など、感染拡大防止のための生活様式が求められ、私たち一人ひとりが、自覚ある行動に努めています。
但し、その努力のなかで、大きなマイナス面が発生しています。
自己判断によるリスクの怖さ。
大きなマイナス面。それは皆さんの自己判断による医療機関への受診・通院・健診控えです。
例えば、がん。国立がん研究センターによると(2021年11月26日発表)、2020年のがんの新規患者は96万7,088人(※)。新たにがんと診断され治療を受けた患者数が、前年に比べると約6割減少しています。これはつまり、それだけの人数の方々は、早期発見ができず、適切な治療のタイミングを逃してしまったといえます。糖尿病や高血圧などの生活習慣病でいうと、医師の指導による血糖値が血圧コントロールができず重症化すれば、さまざまな合併症の発症、その後の悪化にも繋がっていきます。また、定期的に健診を受けなければ、生活習慣病の兆候を見逃したり、重大な病気の発見を遅らせる可能性があります。
健康や持病を管理しなければ、もしも新型コロナウイルスに感染した際、重症化リスクを抱えることになり、もちろん、将来へのリスクも高まります。自己判断の怖さは、そこに繋がっています。
※全国のがん診療連携拠点病院など863の医療機関での診療状況集計:新たにがんと診断、または治療を受けた患者数。
さまざまは病気からあなたを守りたい。
体調がおかしいなと感じたら、すぐにかかりつけ医にご相談ください。かかりつけの先生が必要と判断すれば、専門的な検査や治療のできる病院へつないでくださいます。また当院でも感染対策にしっかりと取り組み、各種ドック・検査の受け入れ態勢を整えています。
当院は、西尾市17万人の皆さんを守るために、新型コロナウイルス感染対策に早期から取り組んでいます。院内感染対策委員会を中心に、感染症ガイドラインを構築。病院の施設・設備、来院者への対応、そして、職員の健康にもしっかりと目を配り、感染拡大防止に全力を注ぎ続けていきます。
当院は、コロナだけではなく、さまざまな病気からも「あなた」を守りたい。どうか過度の受診控え・通院控え・健診控えはお止めくださるよう、心からお願いいたします。
西尾市民病院 院長 禰宜田政隆