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病院通信2022年04月号 患者を 「死なせない」 ために全力を尽くす「救急看護認定看護師」

2022.03.30

西尾市民病院は二次救急病院として、日夜、多くの救急患者を受け入れています。救急患者の受け入れ体制を更に強化する、院内2人目の救急看護認定看護師が昨年、11月に誕生しました。

院内全体のレベルアップを

市民病院で2人目の救急看護認定看護師として、日々、救急医療の最前線で戦い続ける村田悟生看護師。「認定看護師として、先輩の救急看護認定看護師である相沢努看護師の片腕として、実践・指導・相談の3本柱で救急医療の現場を支えていきたい」と語ります。特に指導の部分に力を入れ、BLS(心臓マッサージなどの救命措置) やACLS (専門器具や薬剤などを利用する救命措置)に関して、院内全体の救急看護をレベルアップしたいと考えています。

救急の要として

救急看護認定看護師として「常に医師の先回りができるようになりたい」と村田看護師は語ります。
一刻を争う救急の現場では、患者が救急車で運び込まれてから治療の準備をしていては手遅れになるケースもあります。村田看護師を始めとする救急で働くスタッフは、救急隊から伝えられた情報を基に、あらゆるケースを想定し、医師がスムーズに診療できるよう、先回りして薬剤や検査の段取りを進めます。そうすることで、救命できる可能性が高まったり、患者の負担が減ったりするのです。 「完璧に段取りができたときはやりがいを感じますね」と村田看護師。救急救急の要として、市民の安心を支えています。

救急医療の適正な利用

市民病院の救急患者は、コロナ禍もあって激増し、救急の現場は昼夜を問わず、まさに戦場と化しています。「誰だって自分や家族が病気なら冷静に判断するのは難しい。それでも、本当に救急にかかるべきかを冷静に考えてもらえれば」と苦しい胸の内を明かします。救急に携わるスタッフの多くは、「安易に救急にかからないで欲しい」 との思いと「手遅れにならないうちに来院して欲しい」という、相反する思いを抱えながら、多くの患者と向き合っているのです。

私たちにできること

救急医療の目的は「防ぐことができた死」をなくすことです。医師や看護師が同時に処置できる患者の数には限りがあり、多くの患者が救急に押し寄せれば、救える命が救えなくなることもあるかもしれません。救急医療の現場を守るため、私たちにできること。それは、いざというときにこそ「冷静に考えて」という村田看護師の言葉を思い出して、行動することかもしれません。

市民病院のいま(広報にしお 2022年04月号)