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講演会・講習会 第49回外来糖尿病教室 開催報告 その他
- 第49回外来糖尿病教室 開催報告 -
【講演内容】
「糖尿病にまつわるそれって〇なの×なの?~気になる糖尿病の疑問にお答えします~」
講演者:内分泌内科医師 川久保 充裕
第49回外来糖尿病教室を3月12日に開催いたしました。
今回は「糖尿病にまつわるそれって〇なの×なの?」というテーマでお話しさせていただきました。
2020年7月から始めました外来糖尿病教室も第49回となり、第1回からご参加されている方は、糖尿病についての知識をかなり深められてきていることと思います。今回はそんな方にも、また今回が初めての糖尿病教室参加という方にも、楽しんでいただく為に、〇×のクイズ形式で糖尿病全般と治療にまつわるお話をさせて頂きました。
糖尿病治療においては、HbA1cという指標をよく用います。日常の糖尿病診療においてもHbA1cの値に一喜一憂する事が多く、糖尿病治療のゴールがついつい「HbA1cを下げる事」になってしまっている方もいるのではないでしょうか?糖尿病治療のゴールは「HbA1cを下げる事」ではなく、「糖尿病のない人と変わらない寿命とQOL」(QOLとはQuality of life 生活の質・人生の質という意味の言葉です)です。
糖尿病の治療というのは、血糖値のみならず、血圧や脂質、体重の良好なコントールと禁煙の尊守により合併症や動脈硬化性疾患を予防していく事が重要となります。またHbA1cの目標は年齢や罹病期間、低血糖の危険性、サポート体制によって個別に設定する事が重要であり、65歳以上の高齢者の方においては認知機能やADL(Activity of Daily Living 日常生活動作を示す言葉です)の保たれている度合い、使用している薬剤においてもHbA1cの目標値を個別に設定する事が推奨されています。
治療について食事療法、運動療法、薬物療法に関わるお話をそれぞれ1つずつさせていただきました。
・食事療法:“炭水化物制限”についてのお話をさせて頂きました。炭水化物を減らすことは体重や食後高血糖のコントロールで有用な面がある事も報告されていますが、過剰な減量はむしろ体に悪影響を与えます。適量の摂取と何より他の栄養素と合わせて「バランスよく摂取する事」が重要になります。
・運動療法:METs(Metabolic equivalents)の話を通じて、運動の消費カロリーがどのように計算されるのかについてお話させていただきました。
・薬物療法:糖尿病薬の1つであるSGLT2阻害薬が、糖尿病の有無にかかわらず、心不全や腎不全に対して使われているお話をさせて頂きました。
次回の記念すべき第50回の開催内容は当院、理学療法士による「糖尿病と筋肉の関係」です。
是非お気軽にご参加ください。今年度も多数の皆様のご参加お待ち申し上げております。
是非お気軽にご参加ください。多数の皆様のご参加お待ち申し上げております。